ひらの税理士事務所




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 勝ち組の条件  
 
 
 今更の話になるけれど、まるで桜の花が散るように札びらが飛びかった、バブル真っ最中の頃、不安と違和感を感じていた人は少なからずいたはずである。私もその一人で、世間が土地や株や絵画の売買に狂奔していたときに、「これじゃ日本はやがて役人と失業者と農民だけになる」と会う人ごとに話していたものである。不幸(?)にしてバブルの恩恵を受けることはなかったけれど、バブルのはじけにも直接はかかわりがなかった。20年前、日本の銀行が倒産するなどと、一般の人々は、想像だにしなかったはずである。そしてまた日本の国債の評価が格下げになった。そのことに関しては専門家に任せるとして、今、我々一般庶民が考え、しなければならないことは何か。それは、よく言われていることではあるが、やはり自立することであろう。確かに目先の生活不安が先立つことは当然であるが、政治家が、役人が、経営者がと悔やんでみても、何も得られるのもではないことを十分すぎるほど勉強したはずである。自立の原点は、自分に何ができるのか、何をつくれるのかを素朴に問い直す(おそらく問い直すというのは優しすぎる表現かもしれないが)ことだと思う。その答えを他者に求めてはならないことは言うまでもない。それはすでに自立ではないからである。
  勝ち組負け組などという言葉をよく耳にするし、使っている。思えば、我々は、運動会で用いたくらいで、むしろ表面的には、避けられていた節さえ感じられる言葉なのに、それが今や堂々と使われ、しかもぴったりと当てはまる現在の日本の状況である。やはり、自立を目指さない限り、経済的な意味だけでなくて、負け組になることは疑いもないことであろう。